プログレ初心者感想記

週1でプログレを聴いた感想を載せていきます。

No.2 Gracious/Gracious!

アーティスト名:Gracious

アルバム名:Gracious!

発売年:1970年

国:イギリス

 

1. Intoduction(5:53)

2. Heaven(8:08)

3. Hell(8:32)

4. Fugue In "D" Minor(5:06)

5. The Dream(16:58)

 

 1970年にデビューしたグレイシャス。デビューまでには紆余曲折あったようで、デビュー後も基本的にはうまくいかず、その後1枚のアルバムをリリースして解散している模様。その2枚目は聞いたことも見たこともないので、なんともいえないけれど。

 この1枚目の「!」は、過去に高値で取引されるほど、売り上げ不振のプログレのレア盤。この度廉価版で購入ができたので、聴いてみた。曲に関しては後述するが、なによりジャケットの白地に「!」は誰もが目を見張るものがあるし、かなり先を行くデザイン性だと思う。現代ならこのミニマルなジャケットは受けると思うんだけど、当時はあまり受けなかったのかもしれない。

 全部で5曲。5分台が2曲に8分台の中編が2曲。16分の大曲が1曲の構成になっている。導入から天国と地獄とDマイナーと夢。コンセプトアルバムらしいが、なんのコンセプトかは分からず・・・。ただ、「!」このマークと、天国と地獄の時点で、相当に皮肉を込めている感じはしてならない。

 1曲目はスローペースの少しハードロック気味のミドルナンバー。2,3曲がおそらく対になっていて、どちらかというとタイトルの雰囲気と曲名が逆にも感じられるほど、Hellの法がコミカルな印象。4曲目は正直印象に残りにくくて、5曲目の大曲が結構いい感じで、そこにもっていかれる。

 巷手ではB級プログレと言われているらしいが、その理由の一つとして、思い切り他バンドの曲やクラシックをパクッて曲に盛り込んでいることがあげられるとか。ビートルズの曲やクラシックは何となく聞いたことあるけど、ほかの部分のパクリは私にはわからなかった。それでも、パクリをパクリと感じさせず、オマージュとか、いい感じに取り込んでいるように感じさせる手腕はすごいのだと思う。

 プログレ初心者の私にはとっつきやすいとはいいがたいが、何度か聞くにつれ、そこそこ好きなアルバムにまで昇華したので、案外すごいのかもしれない。ちょっと勿体ない。

 

Gracious

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